特にボクシングは、減量がコンディションに大きく影響を与えるスポーツなので、減量がうまく出来ないと、コンディションが崩れてしまい、勝利の女神は微笑んでくれないのだ。
しかし、減量はボクサーに付きものだと、思っている人は多いと思うが、これは間違いだ。減量なんて全くしないボクサーもいるのだから。

普通の人がボクシングを始めると、大抵の人は10キロくらい痩せるが、それはハードな動きで、脂肪が燃えてしまうからだ。
ボクサーになってトレーニングしていると、段々と肩や背筋、腹部にもボクサーに必要な、ボクサーだけが持つ筋肉が付いてくる。
そして育ち盛りの若い子は、身長も伸びてきて、減量しなくてはクラスが維持できなくなってきて、減量が始まる。
減量が嫌なら、上のクラスに移ればすむことだ。育ち盛りの肉体を、無理して痛めつけない方が、ボクサー寿命が伸びるのではと考える。
だが、チャンピオンだとそうはいかない。特に若くしてチャンピオンになったら、肉体も伸び盛りなのでクラス維持も大変だ。
永遠のチャンプ、大場政夫氏も減量が大変だった。亡くなっていなければ、あのチャチャイ戦の後はフライからバンタムに上げていただろう。当時はスーパーフライは無かった。
ボクサーの減量が、マスコミで必要以上に大きく取り上げられるので、ボクサーには減量が付きものだと勘違いされている。
コンディションを整える上では、少しの減量は有効だ。血液中の水分が減ると、反射神経が研ぎすまされるからだ。
逆に30歳くらいでチャピオンになると、若い時とちがい、肉体的に疲労が取れにくくなり、新陳代謝が衰えてきて、減量がスムーズにいかなくなってくるのだ。
そういう時は、コンディション作りに、ストレッチングを多めにしていくようにした方がいいだろう。
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